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【行政書士開業】建設業許可申請業務の覚え方・学び方(手引き、研修等)【実務経験なし】

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行政書士の定番許認可業務の一つである建設業許可申請ですが、実務経験なし、補助者経験もなしの新人がどうやって業務知識を学ぶのか。私も行政書士開業当初、どうやって仕事を覚えればいいのか悩みました。

この記事では、私が実際にやったおすすめの建設業許可申請の業務知識の学び方を紹介します。

目次

行政書士業務は実際に受任すること以外では覚えられない?

「業務知識や仕事のやり方は、実際に仕事を受けてから調べたり失敗しながらでないと覚えられない」という声も多くありますが、私はちょっとこれは違うかなと思っています。もちろん、実際に仕事をすることで少しずつ出来るようになっていくという点には同意なのですが、事前にかなり準備出来るなというのが今の私の考えです。

ある程度は事前に準備して業務知識などを頭にいれておかないと、相談から依頼に繋がらないと思いますしね。

行政書士会の建設業許可申請研修

私もそうでしたが、まず業務を覚えるとなると、まず行政書士会の研修を受ければいいのではと考えると思います。

しかし行政書士会の建設業許可申請研修は、何も業務知識を知らない状態で受けるのではなく、これから紹介するような方法で実務知識を頭に入れてから受けに行くのをおすすめします。

なぜかと言うと、行政書士会で行われる研修は本当に基礎的なことだけをサラッとひととおりやっておしまい、ということも多いからです。こぼれ話的に少し難しい事例の話が聞けたりもしますが、メインは超基礎的な要件の説明や必要な書類などだと思います。この基礎的な建設業許可の要件なんかは、自分でも十分に学べます。研修で教えてもらう必要はないと、私は感じています。

では、行政書士会の研修は受けなくてもいいのでは?と考える人もいると思いますが、それは少し違います。

「研修は、自分であらかじめ勉強していったことの復習と、疑問に思ったことを講師の先生などに質問するために受ける」のが一番効果的です。

行政書士会が行う研修では質問タイムが設定されたり、休憩や研修終了後に講師の先生のところへ行って質問出来ることもあります。その時に、ひととおり自分で勉強した上で出てきた疑問を講師の先生へ質問しましょう。

講師をしている先生は、開業直後で同業のコネクションがほとんどない自分にとって貴重な実務家の先生です。実際に業務をこなすうちにぶち当たる壁を経験しているはずです。手引きやネットの情報では学べなかったことを聞いてみましょう。

都道府県の建設業許可申請の手引き

これは基本ですね。役所が作った建設業許可申請の手引きは必ずダウンロード&印刷しておきましょう。とりあえず自分の事務所がある都道府県の手引きだけでいいので熟読しましょう。

定期的に改訂されますので、常に最新の手引きを手元に置くようにして下さい。

建設業関連のホームページで業界知識等を学ぶ

私もそうだったのですが、建設業と今まで何の関わりもなかった人にとっては業界の知識が全くありません。例えば、建設業の種類が29種類ありますが、各工事がどういう流れでどういうものを使って、何をするのかなどの区別もよく知らないということもあるでしょう。

それらを知らずに、建設業許可のための要件だけを学んで行政書士として仕事を開始するのはちょっとどうなのかなと思いますので、あらかじめ基本的な建設工事の流れや内容などは理解しておきましょう。

建設のしごと

建設現場へGO!

私は業務を本格的に始める前に、手引きだけでなく上記のホームページを読んだりして建設業のことを軽く学びました。日刊建設工業新聞などの専門新聞を読んでいる先生もいるようです。

また、建設業界についての書籍を読んでみるのも良いと思います。

建設業許可専門行政書士のホームページで多くの事例を学ぶ

建設業許可専門の行政書士の先生の中には、「こんな難しい事例でしたがこうやって許可が取れました!」とホームページでアピールしている人も多いです。お客さんへの宣伝として効果的ですしね。

商売敵である新規参入者に自分の貴重な実務経験を見られるのは、同業の先生からしたら不快かもしれませんが、学ばせてもらいましょう。実務経験を証明する書類を用意するのが難しい場合どうするのか、手引きに載っていない事例がこんなにたくさんあるんだな、など、とても勉強になります。

注意点は、同じ都道府県の先生かどうかをチェックしておくことです。同じ都道府県の先生なら、同じ手が自分の仕事でも使えることが多いです。他の都道府県の事例の場合、自分が取り扱う予定の都道府県では通用しない方法だということもあります。しかし、「○○県ではこういう方法もあるみたいですけど・・・」と役所の担当者と相談するための材料になることもあるので、なるべくたくさんの事例を頭にいれておきたいですね。

もう一点、内容が古くなっていないかどうかにも注意しましょう。法改正に対応していないページなどもたまにありますので。

書籍で建設業法・建設業許可申請を学ぶ

役所の建設業許可申請の手引きやネットの同業行政書士の情報だけでなく、本からもしっかりと学びましょう。私は以下の3冊を読みました。

大成出版の『建設業の許可の手びき』は定番ですね。


上記の手引きだけでなく、もう1冊読んでおいた方がいいだろう、とこちらの本も購入して読みました。日本行政書士会連合会。


こちらの本も参考になりました。申請することが多いと思われる3つのパターンの完成書類一式が紹介されているのが良かったです。決算書から建設業許可申請に必要な財務諸表をどうやって作るのかなども載っています。

この本もかなりおすすめです。実際の業務でお客さんから質問されそうなことが分かりやすく説明されています。

都道府県庁の閲覧コーナーで建設業許可申請書・変更届出書等の実物を確認

既に許可を受けている建設業者が提出した許可申請書や変更届出書等は、都道府県庁の閲覧コーナーで見ることが出来ます。一部閲覧出来ないものもありますが、実際の書類を自分で確認することは勉強になりますし、これから何度も出入りする役所に慣れる意味でもおすすめです。

また、建設業をやっている仲の良い友人などがいれば、頼み込んで申請書の副本や工事の注文書の実物を見せてもらうのもかなり勉強になると思います。

実際に自分で建設業許可申請書類を作成してみる

ある程度知識がついてきたら、実際に自分で書ける部分だけでもいいので建設業許可申請書類を作ってみて下さい。

都道府県のホームページから建設業許可申請に必要な書式はダウンロード出来ますので、手引きなどを参考に実際に書いてみて下さい。建設業許可申請の仕事が取れてからぶっつけ本番でやるよりも、事前に予行演習しておくのを強くおすすめしておきます。どういうところが面倒・難しいのか、どのくらい時間がかかりそうかなどをその時点の自分なりに把握しておく必要があります。

建設業経理士の勉強も役立つ

簿記の知識、特に建設業経理士の知識は建設業許可申請の仕事に役立ちますので勉強しておくと良いと思います。「財務諸表が全然分からない…」では話にならないので、ひと通り勉強しておきましょう。

関連記事:建設業経理士2級 独学合格に向けて 簿記初学者から使えるテキスト&過去問集(問題集)

最後に

建設業関連の仕事は新規許可申請以外にも、決算変更届や許可の更新や経審などで継続的な仕事が見込めるので、しっかりと学んで取扱い業務に加えたいですね。

今回紹介した方法で建設業許可申請の知識等を頭に入れたり申請書類の作成を練習したりすれば、実際の業務にも取りかかれるくらいにはなっていると思います。分からないところは役所の人や先輩行政書士に相談したりすれば何とか仕事を完成させられるはずですし、依頼をこなすたびに大幅にレベルアップしていけると思います。

お互い頑張りましょう。

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