お久しぶりです。
今回は、どんな人が行政書士事務所を開業するのがおすすめか、また、おすすめしないかについて、私の考えを紹介します。行政書士試験に合格したけど自分の事務所を開業するかどうか迷っている人は参考にしてみてください。
行政書士事務所を開業した方がいい人
- 行政書士の仕事をする気がある人
- 自営業やフリーターの人
- 勤務先から副業が認められている人
- 交友関係が広い人
基本的に、行政書士として仕事をする気があり兼業ができる状態の人にはおすすめしますね。開業費はそこそこかかりますが、とりあえず開業しておくのがいいと思います。
行政書士会の会費は月数千円なんで、極端な話、車庫証明を月1件もやれば月収支でプラスになりますし、建設業許可なら年に1件やればプラスになります。兼業が可能な人(特に自宅事務所や既存の事務所が使える自営業の人やフリーターの人)にとっては今の収入に上乗せが容易に狙えます。
とりあえずは行政書士事務所を開業する時の入会金などの開業費の全額回収を目標にするのも良いと思います。
どれくらい収入が上乗せできるかはその人の動き方次第ですが、リスクはほとんどないと思います。その人の置かれている環境によって、知り合いからの仕事だけ受ける、あまり気が乗らない仕事は他の行政書士の人に振る、営業方法はホームページからの問い合わせだけとか、好きにできますので営業もかなり楽です。
一方で、普通の会社勤めの人だと行政書士として動ける時間に限りがあるでしょう。その場合は、どれくらい行政書士としての時間を取れるかをよく考えた方がいいと思います。(平日の昼間に自由に動けないのはちょっと厳しいです。)
行政書士に限りませんが、交友関係が広い人はやはり有利です。特に自営業の知り合いが多いと強いと思います。行政書士として営業を開始すればわかりますが、仕事はどこから舞い込んでくるか本当にわかりません。友達や知り合いとの何気ない会話から思ってもいない仕事につながるとかはザラです。他の行政書士の先生と話していて本業の方の仕事につながることも普通にあります。
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行政書士事務所を開業しない方がいい人
- 行政書士の仕事をする気がない人(お金が有り余っていて肩書だけほしい人は除く)
- 貯金がない無職の人
- 勤務先から兼業が認められていない人
行政書士として仕事を取る気がないのに開業する意味はほとんどありません。とりあえず行政書士の肩書がほしいだけの人くらいですかね。
あと、どうしても開業してから当分は収入が安定しないので、ある程度の生活費・事務所の運転資金用の貯金がないと厳しいと思います(特に無職の人)。運転資金ほぼゼロの背水の陣で挑もうとする人がいますが、あまりおすすめはしないですね。ただ、それくらいの気持ちで頑張るというのは良いことだと思います。
他にも数百万円の借金をして事務所の改装資金や運転資金にする人もいますが、こちらもあくまで個人の意見ですが、おすすめしないですね。飲食店など他の業種なら普通ですが、行政書士事務所の開業にそんなリスクをわざわざ犯す必要はないかなと思います。
どっちとも言えない人
最後に、開業した方がいいとも開業しない方がいいとも言えない人を挙げておきます。
それは「今やってる仕事を辞めて行政書士事務所を開業しようとしている人」です。今の仕事の待遇や自分の状況(家族構成や資産など)などと行政書士を天秤にかけて、かなり慎重に考えて決めたほうがいいと思います。
わかりきったことを言いますが、行政書士として新しく開業するのはある意味ギャンブルであり、成功する保証はどこにもありません。私の同期でも公務員や会社員を辞めて開業された方が何人もいますが、順調そうな方もいれば、行政書士としての収入はほとんどなくアルバイトがメイン収入という方もいます。もちろん廃業された方もいます。
例えば、開業初年度から月会費でマイナスにならない程度に稼いで今の収入に上乗せを狙う程度なら、誰にとっても楽勝だと思いますが、家族3人が不自由なく暮らせて貯蓄にも回せるだけの収入を安定して毎月得るというのは相当なハードモードだと思います。(あくまで私個人の意見です)
色々情報を収集して、行政書士事務所を開業してやっていけそうかどうか、もしダメだった場合はどうするのかなど、あらゆるパターンをシミュレーションしておきましょう。
最後に
個人的には「兼業できるならとりあえず開業したら?」という感じです。このようなことを言うと、「兼業なんてダメ!覚悟を持って専業で全力でやらないと食えないよ」とか言われたりするかもしれませんが、行政書士会の偉い人でも普通に兼業してる人いますからね笑
最初は兼業で始めて、どんどん売上が増えてきたら専業に切り替えるのもアリですし、依頼を受ける量を調整して兼業のままというのもアリだと思います。
兼業行政書士、おすすめですよ。
行政書士事務所の開業準備については「行政書士開業準備の記事一覧」をどうぞ。