私は行政書士試験の過去問集は1年目(178点不合格)にLECの『出る順行政書士 ウォーク問過去問題集』、2年目(234点合格)に『合格革命 行政書士 肢別過去問集』を使用しました。この2冊は行政書士試験の過去問集の定番だと思います。
これから行政書士試験を受験しようと思っている方で、「行政書士試験の過去問集はLECと合格革命のどっちを選んだらいいの?」「肢別、ウォーク問の使い方は?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、両方を使用した経験から、この2冊の行政書士試験の過去問題集の
- 特徴
- おすすめな点・注意点
- 個人的な使用感と使い方
- 1冊を選ぶとしたらどちらがおすすめか
などを紹介しようと思います。
行政書士試験の最重要科目である行政法は過去問からの出題が毎年結構ありますし、一度はやっておいた方が良いと思います。もちろん、他の法令科目もやっておいて損はありません。
行政法と民法のおすすめテキストはこちらの記事で紹介しています。
行政書士試験 行政法のおすすめテキスト「国家試験受験のためのよくわかる行政法」択一も記述もこれ1冊でほぼ完成します。
行政書士試験 独学 民法のおすすめテキスト・問題集「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ 民法(スー過去)」択一も記述もこれでOK
【行政書士試験】合格革命 行政書士 肢別過去問集とLECの出る順ウォーク問過去問集に共通する特徴
- 基本テキストとのリンク(同シリーズの基本書のページ数を掲載)
- 科目別・体系別に編集
- 法改正に対応して過去問を改題
- 難易度表示(LECは重要度・難易度表示、合格革命は応用マークと複数出題年度)
- 解説はどっちも詳しいので問題ない
上記の特徴は、『合格革命 行政書士 肢別過去問集』とLECの『出る順行政書士ウォーク問過去問題集』のどちらにも共通しています。特に、法改正への対応などは必須ですよね。
LEC 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集
LEC 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集の特徴・おすすめな点
2022年版 出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編 【3分冊セパレート・過去10年分】 (出る順行政書士シリーズ)
- 1227ページ
- 見開きの右ページに問題、次の見開きページの左ページに解答解説
- 直近10年分の行政書士試験の本試験問題が収録されている
- 本番と同じように組み合わせ問題や語句の穴埋め、個数問題などの5択を解く練習ができる
- LECの無料成績診断の受験者正答率を表示
- 合格革命の肢別過去問集より安い
- Kindle版あり
LEC 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集の個人的な使用感と注意点
1年目はLECから出ている『出る順行政書士ウォーク問過去問題集』を使用しました。
まず、これは個人の好みの問題ですが、LECの過去問集は問題と解答解説が見開きで完結せず、毎回ページをめくらないといけないのが私にはかなりのストレスでした。
やっぱり左ページに問題、右ページに解答解説の問題集が使いやすいです。自然と答えが見えてしまうのではという人もいるかもしれませんが、解答は紙か何かで隠してズラしていけばいいですし。私は紙版のウォーク問を使用しましたが、LECの過去問はKindle版が出ています。Kindle版ならこの点はあまり気にならないかもしれません。
あと、『ウォーク問』には10年分の行政書士試験過去問しか載っていないのが気になりました。個人的にはどうせ過去問をやるなら、もっと網羅性のあるものを解きたいですね。
どちらかと言うと、過去問演習メインで知識をインプットして行政書士試験の対策をしていくという使い方よりも、『スー過去』『クイックマスター』などの公務員試験用の問題集や『よくわかる行政法』などのテキストをメインで勉強(インプット)している人が「ちゃんと行政書士試験本番形式の問題で解けるか」を確認するような使い方がおすすめかなと思います。
合格革命 行政書士試験 肢別過去問集
次は『合格革命 行政書士 肢別過去問題集』です。こちらも定番で人気のある行政書士試験の過去問集ですよね。人によってはこの過去問集をひたすら解きまくるという勉強法を実践していたりします。
合格革命 行政書士 肢別過去問集 2022年度 [全2496肢 一問一答式 本試験問題収録] (合格革命 行政書士シリーズ)
合格革命 行政書士 肢別過去問集の特徴・おすすめな点
- 944ページ
- 肢別の一問一答式なのでちょっとした空き時間でも勉強できる
- 見開き2ページで問題と解答解説が完結
- 昭和63年~最新年度の行政書士試験本試験問題を肢別に分解
- 重複した問題は最も学習効果が高いものを収録
- オリジナル問題あり
- LECのウォーク問過去問題集よりもページ数が少ない
合格革命 行政書士 肢別過去問集の個人的な使用感と注意点
2年目は『合格革命 行政書士 肢別過去問集』を使用しました。
私は基本的には『よくわかる行政法』と「スー過去の参考書部分の要点まとめ」の読み込みが行政書士試験対策のメインでしたが、合格革命の肢別過去問はミスした肢はしっかりと復習しました。使い方としては、「知識の穴を確認して補強する」ような感じでした。
『合格革命 行政書士 肢別過去問集』は肢別ですし、左ページが問題、右ページが解答解説というように、見開きページで問題と解答解説が完結するので、サクサク解いていけるところが良かったです。私は問題を解く勉強があまり好きではないので、一問一答式の肢別過去問集が合っていました。1問解くのに時間もかからないので、ちょっとしたスキマ時間での過去問演習がやりやすくて良いですね。
昭和から平成、令和までの本試験で出た肢が重複なしで載っているので、LECの過去問集よりもページ数が少ないのに過去問知識の網羅性が高いのもポイントが高いです。特に行政法は過去問だけでもかなりの範囲をカバーできます。
複数年度で出題された肢もひと目で分かるので、「これは頻出度の高い要注意知識だな」とメリハリをつけることも出来ます。肢によっては本当に何回も何回も出題されているのが分かります。また、多肢選択式や記述式の問題も肢の形になって収録されていますので、過去の記述式の出題論点なども漏らすことはありません。
民法については、他の記事でも触れていますが過去問の蓄積が少ないです。さらに、最近は民法は難化傾向なので、今までの過去問だけでは本試験への対応がかなり難しくなっています。その対策として、『合格革命 行政書士 肢別過去問集』では、民法のオリジナル問題が収録されています。行政法など、他の科目にもオリジナル問題は収録されています。もちろん、オリジナル問題だけで過去問の穴がすべて埋まるわけではありませんが、ありがたいです。
注意点としては、肢別過去問集なので、行政書士試験の本番とは少し問題形式が違うことでしょうか。5択の組み合わせ問題などの解き方は、人によっては模試や予想問題集などで練習した方が良いでしょう。
合格革命の「行政書士 肢別過去問集」とLECの「出る順ウォーク問 行政書士過去問題集」、1冊買うならどっちがおすすめ?
個人的には、断然『合格革命 行政書士 肢別過去問集』がおすすめです。
理由は
- 見開きの一問一答式でサクサク進められる
- 昭和から最新年度までの問題が検討されているので、必須過去問知識に抜けができない
- 過去問だけでなく、オリジナル問題あり
- 重複した肢がまとめられていて同じ肢が何度も出てこず、効率が良い
こんな感じですかね。やはり直近の10年分の行政書士試験だけしか載っていないLECの過去問集よりも、昭和から平成、令和までの行政書士試験の問題からちゃんと検討されて載っている『合格革命 行政書士 肢別過去問集』の方が安心だと思います。
私のようにテキスト読み込み派の勉強をする人にももちろんおすすめですが、行政書士試験の過去問集をメインに問題を解きまくるタイプの勉強をするつもりの人には、絶対にカバー範囲が広くてオリジナル問題も収録されている『合格革命 行政書士 肢別過去問集』の方がおすすめです。使い方は人それぞれですが、何度も解くタイプや、私のように知識の穴を確認して集中して補強する感じの使い方など色々考えてみてください。
関連記事:【行政書士試験】行政書士試験は過去問だけで合格できるのか?