今回は、「行政書士試験に合格するのに学者の基本書や判例百選は必要なのか」について私の考えを紹介します。
法学部の学生やロースクールの学生が読む、あの分厚い法律の基本書や判例百選などを何冊も読まないと行政書士試験には合格出来ないのでしょうか。
行政書士試験の独学合格に学者の基本書や判例百選は不要
「現在の行政書士試験は1冊本や過去問の知識だけでは合格するのは少し難しい」と言われたりもしますが、「じゃあ何をやればいいの?司法試験などで定番の学者本でもやるのかな?」と疑問に思う人もいるかと思います。
しかし、行政書士試験の独学合格に学者の基本書や判例百選は不要です。これは間違いありません。
その理由は、行政書士試験には学者本に書いてるような深い法律・判例知識への理解は全く必要ないからです。つまり、行政書士試験対策で使うにはオーバーワークということですね。
司法試験では、立法趣旨や判例などをしっかりと理解しておかないと論文がちゃんと書けないようですので、(実際に学者本を使って勉強するかどうかは別として)学者本に書いてあるようなことを学ぶことは必須のようです。
一方、行政書士試験はもっと基礎的な(表面的な)知識のみで十分に合格出来ます。このサイトの暗記まとめ記事に羅列しているような基本知識を正確に覚えておくことの方が圧倒的に大切です。
学者の法律基本書とは具体的にはどういったものか、例をいくつか挙げると
- 芦部憲法や憲法学読本
- サクハシ行政法
- 内田民法や民法(全)
- リーガルクエスト会社法
などです。どれも法律の基本書としては定番中の定番のものです。
私も行政書士試験受験1年目に憲法と行政法で学者本を通読しましたが、かなりの時間を無駄にしてしまいました。間違いなくその無駄にした分の時間を他の勉強に使うべきでしたね。
もちろん、時間に余裕があって興味もある人は読んでみるのも良いでしょう。でも、個人的には行政書士試験に合格してからで良いんじゃないかなと思います。
関連記事:平成29年度行政書士試験の試験対策として、どんな計画で勉強をしたか(使用した参考書・問題集なども)
行政書士試験には学者の基本書は不要、ではどんな参考書を使って勉強すればいいの?
- 行政書士試験の基本テキスト(1冊本)
- 国家試験受験のためのよくわかる行政法
- スー過去民法
行政書士試験対策で使用するテキストはこの3つで十分です。最重要科目の行政法と民法は、1冊本ではなく、個別のテキストを使用します。これらにプラスして行政◯◯法や憲法の条文読み込みや、過去問などで問題演習をすればOKです。
これで行政書士試験に合格に必要な条文知識、判例知識が十分身につきます。
関連記事:行政書士試験 行政法のおすすめテキスト「国家試験受験のためのよくわかる行政法」択一も記述もこれ1冊でほぼ完成します。
関連記事:行政書士試験 独学 民法のおすすめテキスト・問題集「公務員試験 新スーパー過去問ゼミ 民法(スー過去)」択一も記述もこれでOK
私が行政書士試験の独学合格するのに使用したおすすめの参考書については、上記の記事で紹介していますので、参考にして下さい。
行政書士試験対策におすすめの参考書・問題集・過去問集、勉強法・勉強計画、私の行政書士試験受験体験記(178点不合格、234点合格体験記両方アリ)は、こちらの「行政書士試験対策・受験体験記」で全て公開しています。