昨日、行政書士試験研究センターより「平成30年度の行政書士試験の問56は没問とし、全員を正解とする」という発表がありましたね。
これにより、記述抜きで170点か174点か未確定だった私の平成30年度行政書士試験の自己採点の点数は、記述抜き174点に確定しました。
(※追記 合格通知書のハガキでは記述抜き182点となっていました。自己採点がミスっていたようです笑)
記述で6点取れていれば合格ですので、多分大丈夫だとは思いますが、没問になったことにより記述の採点基準が変わったりはするんでしょうか?
少し疑問に思ったので、少しだけ考えてみたいと思います。当然、試験研究センターの人間ではないので、個人的な予想になります。合格発表までの暇つぶし感覚で読んで下さい(笑)
合格発表当日の記事:平成30年(2018年)度 行政書士試験 合格発表 178点不合格のリベンジ完了
行政書士試験は没問で記述式の採点基準が厳しくなる?
平成29年度や過去の行政書士試験の場合
平成29年度の行政書士試験は没問はなかったのですが、一般知識が簡単だったこともあってマーク式の平均点が高く
「今年の記述式の採点は厳しくなる!」
と各資格予備校の講師含め、みんな言ってましたよね。予備校はかなり厳しく採点してたみたいです。
しかし、実際は合格率はすごく高かったですし、採点もそこまで厳しくなかったのかなと思います。
私の実際の点数は事前の自分の予想通りな感じでしたね。まあ「16点前後という予想」通りの14点で合計178点で不合格だったわけですが…。
他の年でも、基本的に没問があった年は、合格率が本来よりも高めに出ているっぽいです。
平成30年度行政書士試験の場合
では、今年はどうでしょう。
一般知識である問56が没問になったことにより、全員が正解という扱いになりました。これにより、
- 問56次第で一般知識足切りだった人がギリギリで足切り回避
- 本来正解とされていた選択肢以外を選んだ人にも4点加算されるので、全体の平均点が上がる
これらの影響は当然出てくると思います。
そこで問題になってくるのは、
- 没問の影響を記述の採点基準の操作で調整するのか
- 「没問が出たから仕方ない」と、そのまま合格者数が予定より増えても構わないと考えるのか
ということです。
行政書士試験研究センターの想定よりも合格者が増える?
「当初の予定通りの記述式採点基準で採点+問56の没問により全員に4点加点」
ということになると、試験研究センターが予定していたよりも合格者数が結構増えるのではないかと思います。
そこで、「どうにかして合格者数を減らして調整しよう」という流れになるということが考えられます。
平成29年度は一般知識が簡単だったこともあり、6360人というここ15年で一番多い合格者数を出してしまい、合格率も16%近かった。
あくまで予想になりますが、行政書士試験研究センターとしては、平成30年度の行政書士試験では、合格者数を4000人程度に減らして、合格率も10%くらいにしたいと考えていたのではないかと思います。
行政書士試験はだいたい合格率が「高→低→高→低」、「2年で合格者数1万人前後」と推移しています。
どんな方法で合格者数を調整する?
行政書士試験の記述式の採点が既に始まっているのか、それとももう終わってるのかすら分かりませんが、記述の採点で調整する場合は、全員加点された分だけ記述式の採点基準を厳しくしてプラスマイナスゼロにするという方法を取るんじゃないかなと。
その場合は記述式の採点対象の答案の全てを採点し直すことになると思いますが、記述式の問44、問45、問46の3問全ての基準を変更し、全ての解答を採点し直すということはさすがにないと思います。
記述式問題のどれか1問のキーワードの部分点を2点くらい減らすような調整が現実的でしょうか。記述問題の1問だけ、しかも1キーワードだけ見直して該当者に2点分修正するという作業はそこまで難しくないと思いますし。もちろん、18点満点にはならないように、他の部分の配点も2点調整。
例えば、
- 問44の「併合提起する」という部分を「提起する」でも4点与えていたところ、2点にする
- 問45の「本件契約」を書いていなかったらマイナス2点だったところ、マイナス4点にする
こんな感じですかね。本件契約を書いてない人はそんなに多くないでしょうから、可能性は低いと思いますが、ただの例なのでご了承下さい。
「○○が書けてないと0点」みたいに、いきなり記述の採点がめちゃくちゃ厳しくなったりというのは、まずないんじゃないかなぁと思っています。
今更記述の採点基準の修正なんて出来るの?
行政書士試験の記述式がどういう方法、スケジュールで採点されてるかは分かりませんが、もし採点用のソフトなどを使っているなら修正自体は楽に出来ると思います。
あのテのソフトはパソコンで設問ごとにズラッと表示して1問だけに集中して作業したりも出来ますし、部分点の計算も自動で出来るはずですので。
まさか今の時代に解答用紙を1枚1枚、手採点するというのはないと思いますが、その場合でもそこまで大変ではないでしょう。
したがって採点済みの場合でも、記述の採点基準を一部だけ変更して修正するというのは可能性としてはあるのかなと思います。まだ合格発表まで約2ヶ月もありますし。
また、没問を決定した時点ではまだ記述式の採点に取り掛かっていなかったという場合は、当然採点基準の修正は出来ると思います。
「没問にするかどうか怪しい問題があるから、記述の採点はそこに決着が着くまで保留」という感じになっていた場合です。
当然、予備校の解答速報などで解答が割れている問題があるのは把握していたでしょうし、問題の精査→没問にするかどうか決定するという流れになるのは明らかですよね。
問題に疑義があるのに、それを無視して記述の採点をスタートさせるとは思えませんし。
保留していた場合は一度採点したものを修正するのではなく、最初から修正された基準で採点がされることになると思いますので、手間はほとんどかかりません。採点者に採点基準の変更を伝える程度でしょう。
最後に
私がこんなこと考えても実際どうなるかは全く分からないんですが、少し気になりましたので記事にしました。
個人的には、ほとんど記述の採点には影響ないんじゃないかなと思っています。もしあったとしても、1つの語句の部分点が2点少なくなる程度かなと。
そのかわり、問56の没問の影響により、10%超えの合格率で「試験研究センターの当初の予定よりも合格者率が高くなってしまった」という結果になるのではないかと思います。
しかし、もし2点分だけでも記述の採点が厳しくなってしまうと、去年の私みたいにギリギリ178点で不合格になってしまう人が出てしまうかもしれません。
逆に、没問により一般知識足切り回避が確定し、さらに合格可能性ありというケースもあるでしょう。ボーダー付近の人にとっては死活問題ですが、合格発表を待つしか出来ないのが辛いところです。
というか去年の試験で没問出てほしかったな…(笑)
※追記 私の記述の得点はこちらの記事で書いています。「平成30年度(2018年)行政書士試験 合格通知書のハガキで驚愕の事実が判明&記述の採点基準は?」
関連記事:【行政書士試験 独学】行政法・民法の記述式の採点基準(部分点)について【厳しい?甘い?】
関連記事:【行政書士試験】自己採点 合格可能性別、合格発表日までのおすすめ過ごし方
行政書士試験対策におすすめの参考書・問題集・過去問集、勉強法・勉強計画、私の行政書士試験受験体験記(178点不合格、234点合格体験記両方アリ)は、こちらの「行政書士試験対策・受験体験記」で全て公開しています。